[完全オンラインで卒業]佛教大学文学部中国学科(通信教育課程)に3年次編入して2年間で卒業した体験談

佛教大学文学部中国学科 中国

佛教大学文学部中国学科は2025年4月現在、国内で唯一の通信制中国学科です。2022年の10月1日に3年次編入で入学し、2024年9月25日に卒業しました。コロナ禍後から完全にオンライン化されており、通学なしで卒業することができます。

佛教大学 通信教育課程
佛教大学通信教育課程の公式サイトです。60年の歴史と実績を持つ本学では教員免許状の取得や京都や仏教、書道について学ぶ教養講座など様々なコースをご用意して生涯学習時代の学びのニーズに応えています。

佛教大学文学部中国学科に入学した理由

中国に1年間語学留学したり、オンラインで中国語の授業を受けたりして標準語の日常会話程度であれば中国語を話すことはできるようになりましたが、中国語や中国文化を専攻してもっと中国に関する教養を深め、中国語のネイティブスピーカーとも中身のある会話ができるようになりたいと思い入学しました(まあ日本での日常生活で中国語で会話する機会はありませんが笑)。

さらに2023年度9月開始の国際中国語教師奨学金のCコース(一年間の語学留学)に応募したいと考えており、中国語を専攻していると選考で多少有利になるのではないかという理由もありました。

主な履修方法はスクーリングとテキスト履修の2種類

佛教大学文学部中国学科(通信教育課程)での履修方法は主に2種類で、一つ目は予習をして2〜3日のオンライン授業を受けるスクーリング、二つ目はテキストを読んでレポートを提出する形式です。学期は半年ごとで、学期の始めに履修する授業を登録します。

スクーリングは他学部と共通の基礎中国語の授業などは易しかったですが、専門科目の漢文の白文を中国語で音読して書き下し文と日本語訳を作る授業や、中国語の小説などの現代文を20ページくらい日本語訳して音読する授業などは地獄の難易度でした。

スクーリングはほとんどが週末や祝日に行われ、特定の時期に集中していたので、近い時期(毎週末など)にスクーリングが集中している場合は平日に必死で予習して週末の授業を受講するという感じでした。私は中学高校で漢文を履修し、大学入試でも受験科目の中に漢文があり、さらにHSK6級では7割以上の得点率ですが、「中国語の小説などの現代文を20ページくらい日本語訳して音読する授業」の予習は1日3〜4時間以上やっても1〜2週間かかり、「漢文の白文を中国語で音読して書き下し文と日本語訳を作る授業」の特に難しいものは予習に3週間くらいかかりました…

スクーリングは授業の出席、授業中の課題、授業後のレポートで成績評価がされるのですが、授業後のレポートの課題は大抵予習で課題として出された範囲で授業内に終わらなかった部分の日本語訳の提出だったので、一番大変なのは予習でした。

テキスト履修の方は、テキスト(新書から3cmくらいの分厚いものまで)を読んで、1つの課題に対して3200字以上のレポートを提出するというものでした。2単位あたり1つのレポートが必要で、一科目は4単位なので2つのレポートを提出する必要がありました。レポートを提出して2つとも合格すると、毎月行われる科目最終試験(オンライン上、資料やインターネットを調べたりして良い方式)を受験でき、科目最終試験にも合格するとその科目の単位が取得できました。

科目最終試験のほうは字数制限が書かれていないのでどの程度の分量で書いて良いのか分からず、最初の科目で書く分量が少なめだった時はあまり良くない点数になってしまいました。他のテキスト履修の科目で科目最終試験の方もレポート並みの字数を書いて提出したところ点数が上がったので、レポート並みの字数(3200字)程度で解答した方が良いようでした。

通信教育課程の学生の中国語レベル

国内で唯一の通信制中国学科であるだけあって、中国語のレベルの高い人たちが集まっていました。そもそも学生の半分程度が中国人で中国語のネイティブスピーカーでした。授業中に中国語の発音や細かいニュアンスの話になると、先生も中国人の学生に聞くほどでした。日本人の学生も仕事で中国語を使用している人や長年趣味で中国語を学んでいる人などがいて、HSK6級を持っている人はごろごろいました。

通学制の方の学生が高校を卒業したばかりの人がほとんどであるのに対して、通信制の方の学生は中国語ネイティブや長年中国語を勉強している社会人が多いので、先生も通学制と通信制では学生の中国語のレベルが全然違うと言っていました。正直中国語の初学者が通信制の中国学科に3年次編入をするとついていくのがかなり厳しいだろうと思いました。ちなみにスクーリングの課題の量は中国学科がダントツで多いらしいです。

また、中国語学科は中国人の先生も多く、中国人の先生と中国人の学生が日本語で中国語について学んだり議論したりしている光景はなんだかシュールでした。

授業中に先生が日本人の中国語学習者がライティング能力を向上させるのに「日本人の中国語: 誤用例54例」という本をおすすめしていましたが、中古品しか売っていません。

私の履修方法

在籍した分だけ学費がかかるので最短履修年限で卒業したいと思い、1年目に授業日が重なって受講できない科目を除いてスクーリングをすべて受講し、2年目(国際中国語教師奨学金で中国に語学留学中)にテキスト履修、卒論、残っていたスクーリング一科目を中国から受講しました(オンライン受講だからなせる技)。

卒論は大まかにテーマを決めて大学に提出した後、担当の指導教官が決まり、指導してもらいながら卒論を書き上げ、指導教官ともう一名の教官とオンラインで口頭試問を行い、無事に通過すると終了という流れでした。最初に卒業した大学(マーチのM大学の法学部)では卒論がなかったので、初めてまともに卒論というものを書く経験ができました。

卒業式で初めて佛教大学のキャンパスに行く

以前はスクーリングはキャンパスで行われていたらしいのですが、コロナ禍後から完全オンライン化されてスクーリングの授業はZoomで行われていたため、佛教大学のキャンパスに行ったことは一度もありませんでした。

卒業見込みの人に対しては卒業式が近づいてくると卒業式に出席するかどうかのアンケートが送られてきます。佛教大学のキャンパスに一度も行ってことがなかったので、この機会に行ってみることにしました。

卒業式の会場に行くと、壇上に仏像が飾られていました。さらに卒業式が始まるとお坊さんたちが現れました。私が想像する大学の卒業式と違いすぎて良い経験をすることができました。

↓卒業式の様子

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